TOEIC Part1 夫のコツ
夫のコツ Part1編
市販のTOEIC本には、様々な点数アップのコツが書いてありますよね。ここでは、夫が問題を解く中で体得した、あまり市販の本には書かれていなさそうなコツを紹介します(もし同じことがどこかに書いてあってもご容赦ください)。
Part1は、言うまでもなく、写真を見てそれを表現する適切な選択肢を選ぶ問題です。
この問題が写真を見て答える形式だからこそ、おそらく作問者は次のような点に注意を払っていると思います。
- 見え方の個人差によって左右されない回答であること
- 回答につながる部分は目立つこと、小さすぎないこと
こういった点に注意をして問題を作成しないと、
「そもそも写真の物体が何かわからなかった」
「写真が分かりにくくて間違ってしまった」
というように、英語の知識とは関係ないことで失点した(と思っている)受験者からのクレームが来る可能性があります。ETS側としては、そういったクレームは避けたいはずです。
上記の予想と、公式問題集や公開テストを受けた経験から、Part1のコツとして2つを紹介します。
コツ1 広い意味の表現は正解
TOEIC Part1では、広い意味の単語を含む回答文が正解になる傾向があると思っています。以下、3つの写真を例に説明します。
<例1>
この写真は、夫がリュックサックを調べている写真です(リュックは私物)。
TOEIC的には、この問題の正解は、
「男性が物を調べている」(A man is inspecting an item.)
であることがあります。
正解中の item という単語は、意味としてはかなり広いです。rucksak や backpack は当然含まれます。仮に夫が調べてる物がそれらに見えなくても、itemではありますよね。
また、この場所がお店の中だと言えれば、商品を意味する merchandise や goods なども正解となりえますが、お店の中かどうかは人によって見え方が違うかもしれません。しかし、仮にお店の中でなくても、item ではありますよね。
今回の写真に関連する「リュックサック」を指す英単語を意味の広さで3段階に区分してみると、次のようになります。
rucksack, bagpack. knapsack < merchandise, goods, product < item, thing, object
3段階の右の単語の方が意味が広くなり、こういった広い意味の単語が登場すると正解である可能性も高いと思います。
気を付けたいのが、間違いの回答の中には、どんぴしゃな単語(3段階の左側)が使われることがあることです。たとえば、この問題の不正解選択肢には、
・A backpack is being made by a man.
・A man is carying a rucksack.
といった文が配置されることがあります。
うっかりしていると、「バックパック」「リュックサック」と言っていたからそれが正解だ、などと早合点してしまうかもしれませんので、注意してください。
<例2>
こちらは、夫がノートブックやファイルを持っている写真です。
この問題の正解は、
「男の人が書類を持っている」(A man is holding some documents.)
であることがあります。
ノートブック、ファイルなども回答になる場合はありますが、より広いドキュメントという言い方がある場合、正解の可能性が高いと思います。
<例3>
このどう見ても男性がカメラを操作している写真(写真の代わりに「いらすとや」から借用)
この問題の正解は、
「男性が機器を調整している」(A man is adjusting some equipment.)
であることがあります。
「カメラ」「ビデオカメラ」ではなく「イクイップメント」(装置、機器)という広い言い換えがなされています。
このように、広い意味の回答が正解となりやすいのは、当然、言い換えによって単語力を試している面もあると思いますが、見え方の個人差に対して配慮しているためと思われます。広い意味での言い換えが出てきても、写真とあっているなら、ひるむことなくマークしましょう。
コツ2 目立つところから回答を予想する
TOEIC Part1では、写真を見て1秒で把握しきれないような部分は正解にはならず、
・写真の中心
・1/3以上を占める部分
・それ以外でも目立つ部分
のような、写真を見た時にぱっと目につく部分に正解がある傾向が高いです(当たり前と言えば当たり前ですが)。以下、2つの写真を例に説明します。
<例1>
こちらのややごちゃごちゃした写真。
ぱっと見て、写真中央に大きく写っている laptop に目が行きますよね。
<例2>
こちらは夫がベンチに座っている写真。
主題がはっきりしない写真ですが、しかし、小さくてもやはり目立つのは、夫がベンチに座っている部分ですよね。
このことを意識すると、写真を見た時にどのあたりが回答となるかのあたりをつけることができます。そうすると、だいたいどんな文章が読み上げられるか(時制、能動か受動か等)、どんな単語が登場するかの予想がつきます。
例えば、例1の写真では 受動態が使われそうで、単語としては laptop、desk、open といった語が登場しそうだと想像できます。
例2では、現在進行形が使われそうで、単語としては man、bench、sitting といった語が登場しそうだと想像できます。
小さな事のようですが、これが意外と大事で、単語の聞き漏らしを減らすことにつながります。TOEICでは1回しか音声が流れませんから、聞き漏らしを減らす工夫は大切です。
最後に、これはコツというほどではないのですが、特定の知識がないと解けないようなものは正解にはなりにくいです。
例えば、女性がテーブルの上にスマートフォンを並べている写真について、「ハンズフリーで電話をしている」「電話に出ている」というような答えは正解にはならないはずです(公式問題集2のテスト2参照)。もっともこういう疑義が生じる問題はほとんど見たことがないので、あまり意識する必要はないかもしれませんね。
TOEIC Part1はもうほとんど間違えないよ、という人も多いと思います。
しかし油断は禁物。より確実な全問正解のために、紹介したコツが少しでもお役に立てれば幸いです。