本の紹介 『TOEIC L&R TEST 読解 特急2 スピード強化編』
【特急シリーズ】
『TOEIC L&R TEST 読解 特急2 スピード強化編』
本書は、2010年9月発売の『新TOEIC TEST 読解特急2 スピード強化編』を改題のうえ再出版されたものです。なお、『1駅1題 TOEIC L&R TEST 読解特急 』の続編という位置づけです。パート7のシングルパッセージの問題が収録されています。
基本情報
書名:TOEIC L&R TEST 読解 特急2 スピード強化編
著者:神崎 正哉 / TEX 加藤 / Daniel Warriner
定価:821円(税込)
発売:2018年2月7日
内容
構成
冒頭に、「words per minute 換算表」と、その数字を記入するグラフが用意されています。
120~160語のシングルパッセージに設問が3個ついているものが30題、合計90問のパート7用問題集です。ひたすら 問題→解答解説 という流れです。
解説は必要十分な印象ですが、『1駅1題』とは異なり、すべての解説に対話形式で著者らのコメントが入っています。各解説の最後に重要語や難語の語注がついていて、単語の確認もすぐにできるようになっています。
レベル・対象者
問題のレベルは、本試験と同程度だと思います。
初心者・中級者は時間をかけて解き、上級者は可能な限りスピードを上げて解いていくなど、利用法を変えることですべてのレベルの方が対象となりえます。
使用した感想
良い点
TOEICのリーディングセクションを時間内に解き終えるには、150 words/minute (1分間150語)のスピードで読む必要があります。冒頭の「words per minute 換算表」を使えば、自分が1分間に何語読めているのかをおおよそ把握できて便利です。
1題ごとに解説・語注・日本語訳がくるスタイルで、スラスラとページをめくっていくだけで取り組めるため、非常にやりやすいです。シングルパッセージのみの収録なので、問題文と設問が見開きで掲載されており、ページをまたいで問題文を掲載していた『1駅1題』よりストレスなく問題に集中できます。
語注の単語は、TOEICに頻出する重要なものが多く、単語力も強化できます。また、派生語を広く拾っており、例文もつくなど、『1駅1題』よりも充実した語注となっています。
解答目標タイムは全問3分と設定されており、タイマーで測って解く場合に便利です。問題を解いた日とかかった時間をメモする欄もあります。
悪い点
問題数が90というのは、ちょっと少なく感じます。せめてあと3~4パッセージ追加して、100問ぐらいは載せてほしいです。
これは悪い点といえるかは微妙ですが、すべての問題の解説にTEX加藤さんと、神崎さんの対話コメントがあります。人によっては対話形式の解説が多すぎて嫌だと感じるかもしれません。対話形式はスペースを取るので、その分問題を増やすほうが良いとも思えます。対話コメントから気付きを得ることもあるので、悪いというわけではないのですが……なお、ダニエルさんも1回だけ発言しています(レアです)。
おすすめの使い方
とにかくひたすら読んで解きまくるに限ります。
時間を測って解き、自分のリーディングスピードを「Word per minute 換算表」で調べましょう。
シングルパッセージのみ、問題も3つなので、パート4のリスニング問題としてもちょうど良い感じに利用可能ですよ。
おすすめ度
★★★☆☆
長文が苦手という人はまずこの本から。問題数が少なめな点を考慮して★3つとしました。