本の紹介 『TOEIC L&R TEST 読解 特急5 ダブルパッセージ編』
【特急シリーズ】
『TOEIC L&R TEST 読解 特急5 ダブルパッセージ編』
本書は、2013年9月発売の『新TOEIC TEST 読解特急5 ダブルパッセージ編』を改題のうえ再出版されたものです。読解特急シリーズは2~4までパート7のシングルパッセージの問題集ですが、本書はダブルパッセージの問題集です。
基本情報
書名:TOEIC L&R TEST 読解 特急5 ダブルパッセージ編
著者:神崎 正哉 / TEX 加藤 / Daniel Warriner
定価:821円(税込)
発売日:2018年2月7日
内容
構成
冒頭に、「words per minute 換算表」と、その数字をを記入するグラフが用意されています。
400~500語程度のダブルパッセージに設問が5個ついているものが20題、合計100問のパート7用問題集です。ひたすら 問題→解答解説 という流れです。
解説は必要十分な印象ですが、『1駅1題』とは異なり、すべての解説に対話形式で著者らのコメントが入っています。各解説の最後に重要語や難語の語注がついていて、単語の確認もすぐにできるようになっています。
レベル・対象者
問題のレベルは、本試験と同程度だと思います。
初心者・中級者は時間をかけて解き、上級者は可能な限りスピードを上げて解いていくなど、利用法を変えることですべてのレベルの方が対象となりえます。この点は、他の読解特急と同じです。
使用した感想
良い点
冒頭の「words per minute 換算表」を使えば、自分が1分間に何語読めているのかをおおよそ把握できて便利です(『読解特急2』と同じ)。
他の読解特急同様、1題ごとに解説・語注・日本語訳がくるスタイルで、ページをめくっていくだけで取り組めるため、非常にやりやすいです。ダブルパッセージですが、問題文をページをまたいで問題文を掲載していた『1駅1題』と異なり、見開きに収めている点は良いです(設問は別ページですが、本のサイズからはやむを得ないですね)。
語注の単語がTOEIC頻出の重要語で単語力強化につながる点も、他の読解特急と同様です。
ダブルパッセージで文章量が多いためか、100問という問題数の割には濃厚な味わいを感じられるところもグッドです。
悪い点
あえて挙げるとすれば「解答時間記載欄」がないこと。ページの隅にでも書いておけば問題ないのでそこまで困りませんが、印刷スペース的には記入欄を設けても良かったのでは……?
また、『読解特急2』と同じく、設問ごとに対話著者コメントがあるのは、人によって好みがわかれるところでしょう。
おすすめの使い方
他の読解特急シリーズと基本的には同じですが、本書は問題文が比較的長いので、「音声を流しながら目で文字を追う」トレーニングがおすすめです。ちなみに、この方法は、本書の冒頭で著者もおすすめしています。音声スピードに合わせて進まなければいけないので、必然的に早く読むトレーニングになります。音声の再生速度を上げれば負荷も高まりますよ。お試しあれ。
おすすめ度
★★★★☆
コンパクトながら読み応えのある長文が多く入っているので、おすすめです。