本の紹介 『TOEIC L&R TEST パート6特急 新形式ドリル』
【特急シリーズ】
『TOEIC L&R TEST パート6特急 新形式ドリル』
パート6に特化した問題集です。
パート6の問題が120問(4問×30セット)収録されています。パート6は新形式になってからは16問(4問×4セット)出題されています。しかし、パート5の30問、パート7の54問と比べるとどうしても存在感が薄いため、問題集は少ないのが現状です。本書は、そのパート6に特化した数少ない問題集の中の一つです。
基本情報
書名:TOEIC L&R TEST パート6特急 新形式ドリル
著者:大里 秀介 / Tony Cook
定価:821円(税込)
発売:2017年3月7日
内容
構成
冒頭にパート6の問題のタイプ(独立型問題、文脈型問題)とその解き方についての簡単な解説と例題があります。
その後は、ひたすら問題演習となっています。
問題40問を一つの区切りに解答と解説のパートが登場します。解答には、問題の難易度が★(易)~★★★(難)で表示されています。解説は1問ごとに著者のコメントもあり、割と長めです。
レベル・対象者
問題のレベルは、本試験より少し易しいぐらいです。
本書は主に初心者~中級者の方の使用に適していると言えます。上級者の場合、ちょっと物足りなさを感じてしまうかもしれません。
使用した感想
良い点
何よりも、パート6に特化した問題集であるという点に存在価値があると思います。
パート6を集中的にトレーニングする機会はあまりないので、実は演習不足から処理の仕方に慣れておらず時間のロスをしている人もいるかもしれません。本書は、パート6のスピードアップと確実な正解のために一定の効果を発揮してくれると思います。
悪い点
まず、問題パートと解説パートが分離している構成となっているため、ちょっと使いにくい構成となっています。20ページかけて問題40問をまとめて掲載した後、解説がくるという構成 × 3 です。しかも、解説パートにも問題が再掲されているので、単純に問題の60ページが無駄となってしまっています。
また、解説は丁寧なんですがちょっと冗長に感じられる部分があります。他方で解説を読んでも文脈としてあまり納得できない問題も少しありました。
問題の掲載方法と解説のスリム化で、難しい問題を中心にあと30問ぐらい載せてほしかったです。
おすすめの使い方
パート6については、特に対策をせずに自己流という方も多いと思いますが、設問をどのタイミングで解くか、文挿入問題の文をどのタイミングで読むのかなどを本書で練習しておく価値はあります。
間違えた理由を論理から分析的に見ることが可能なのがパート6です。前後の文との関係や文全体の流れなどがなぜ把握できなかったのか、間違えた原因を徹底的に分析することが大事ですので、きちんと正解の理由を説明できるまで本書を理解しましょう。
おすすめ度
★★☆☆☆
ちょっと厳しめの評価ですが、パート6特化の問題集として、改善版を期待します!